中国の「白い」舗装

おぼろげな記憶だけで書く、思い出のような記事

90年代どころか、00年代に入っても中国の道路は「白」かった。つまり、アスファルトではなく、コンクリートで舗装された道ばかりだったのである。

実はアスファルトよりコンクリートの舗装のほうが丈夫で長持ち。ただ、施工に人手がいるのと、施工後コンクリートを養生させる期間がかなり長く必要なので、日本ではトンネル内など補修困難なところ以外ではコンクリート舗装をそんなに見る機会はない。

90年代の中国のコンクリート舗装の道路は、想像するに当時は石油の消費量が少なく、即ちアスファルトの生産量が少なかったこと、人件費が安いのでコンクリート舗装を安価に施工できたこと、そもそもクルマが少なく(笑)のんびり養生させられたこと、などの理由であちこちコンクリートだったのではないか。そんな想像をめぐらせていた。

2010年代になると、そのコンクリートの上にアスファルトを敷く工事があちこちで行われるようになった。白改黑って言ったかな、文字通りの工事。アスファルトのほうが滑りにくく眩しくない、とか、そういう利点があるのも確か。

 

なんでこんな思い出と想像を文字列にしたかったかというと、絶賛寮の前で道路工事中なのだが、アスファルトを剥がしたあと、杭打ち機でひたすらガガガガゴゴゴゴとやっている。つまり、中国の道路はアスファルト層の下にコンクリートの厚い層があることがわかる。工事の内容はわからないけれど、共同溝でも通すのかしら、コンクリート層の下にアクセスしたいらしく、30cm程はあろうかというコンクリートを広い範囲に渡ってひたすら砕いている。あまりにも音が大きいし、朝7時には始めてるのでうかうか寝てられない。そしてその砕いたコンクリートを午前二時にトラックにガラゴロガラゴロと積み替えて搬出しているのである。

 

つまりうるさいっていう私怨を文章にしてみたかっただけなんだけど、同時にコンクリート舗装の頃の中国を思い出す、という話。コンクリート舗装は頑丈だけれど、舗装の下にアクセスするのは困難だから、都心の舗装には向かないのだろうか。